フランス料理店・ポワン・ドゥ・デパーPoint de depart
普段あまりお話できないような、 私達のお料理やお店に対する考え方 などを、今までにあった出来事 なども交えながら、色々と書いていこうと思っております。 なかなか、ご理解頂けない事も、 あるかと思いますが、面白おかしくご覧いただけたら幸いです。
今週は、仕事の合間に、お正月用テイクアウト商品のご案内や申込書を 製作中でして、更新が遅くなってしまってすみません。 早速ですが、10月も、もう残る所後10日、今年初のジビエ雷鳥さんも、 そろそろ入荷が終わる時期が近づいてきております。 ご希望の方は、本当にお早めにご来店下さい。 この後は、引き続き山鳩と、時々山鶉が登場。そして今年は少々早めですが 野兎が登場する予定で、只今冷蔵庫で熟成中、本来当店の場合、 あまり熟成させない主義なんですが、 こちらは、入荷するのが非常に早かったので、冷蔵庫に入れておいたら 知らず知らずの間にアレヨアレヨと熟成してしまっておりまして・・・と言う事で、 とっても熟成した野兎(リエーヴル)が食べたいわ、と言う方は、是非来週位には 登場予定で準備しておりますので、お楽しみに。 それから、本来ならばこのお時期は野兎よりも先に青首鴨が出てくるのが 普通なのですが、今年は色々な事情から、なかなか通関がきれないようで、 出遅れております。こちらも入荷次第お知らせしたいと思います。 そして蝦夷鹿については、今のところ、12月以降取り扱う予定でおります。 そうそう、それからこの様なしっかりしたソースを使ったお料理の後に お薦めしたい、期間限定デザート・クリスタルの器に盛られた巨峰のソルベとジュレ (10月31日まで登場予定) 非常にシンプルで、体に優しいデザートと言う感じです。 当店の場合、フルーツを使ったデザートは、なるべく余計な味や香りを入れないで 自然のまま、シンプルに作ることが多いのですが、 普通、一般的にフルーツのコンポートと言うと必ず思い浮かぶ材料は ワインとシナモンやクローブ・粒胡椒やバニラビーンズ などですよね、 しかーし私は、このシナモンやクローブ、両方共、苦手なんですよ。 まあ、家のコンポートに、これらの材料を使わないのは 私の好みとはまったく関係ないんですけどね 今回は、このコンポートの話から、シェフに教えて頂いた話を少しご紹介、 まず、私がシェフに、シェフがフランスにいた頃の各お店のコンポートの 作り方はどうだったのか?皆同じような材料で同じように作っていたのか? と言う質問に対して、 シェフの話では、 1970年代頃までのフランスは、 エスコフィエの料理が主流で、何処のレストランでも、 何々の何々風と言ったら、この食材でこの調理法でこのソースと言うような 料理が多かったようなので、とにかくコンポートと言ったら、ワインの中に フルーツとシナモンとクローブと砂糖を入れて煮ましょうと言う様な 世界だったかも知れないけれど、 シェフがフランスに勉強に行った1980年代前半には それぞれのお店のシェフがエスコフィエなど偉大な料理人の考えだした お 料理や調理法を、 このお料理はもう少しこうした方が良いのでは?とか このお料理はこの様に調理 するよりも、こうした方が良いのでは? と色々と試作しつつ、自分の料理・味と言う物を作り上げていた 時代だったので、コンポートと言っても、本当にお店によって色々で ワインではなくリカールの様な癖の強いお酒で漬け込んだり、 する事もあれば、家のように白ワインであっさりと煮込むお店もあり お店毎に、本当に色々と作り方が違っていたそうです。 そう丁度、この時代は、(1970年代後半〜)ヌーベルキュイジーヌやデギュスタシヨン など、新しい料理方法やサービスの仕方が出てきた時代でもありますから フランス料理と言うものが、急速に進化した時期ですよね、 と言う事で、やっぱり料理人さんには、自分が美味しいと思う物を 常に研究し、これだと思う物を出していって頂きたいですよね。 (食いしん坊代表より、心を込めて)それではまた。 追伸・先週シェフは、久しぶりにお料理の本のお話を頂 張り切って、6品撮影を終え、ご満悦。 発売は、まだ先なので、また近くなりましたら、お知らせいたしますね。
■2006 1/1(日)2006・新年
■2005 5/2(月)ポワン・ドゥ・デパーオリジナル大人の為のロールケーキ