フランス料理店・ポワン・ドゥ・デパー Point de départ
普段あまりお話できないような 私達のお料理やお店に対する考え方 などを、今までにあった出来事 なども交えながら、色々と書いていこうと思っております。 なかなか、ご理解頂けない事も、 あるかと思いますが、面白おかしくご覧いただけたら幸いです。
『子供の頃の思い出』
先週は、阿佐ヶ谷にいた頃に、お世話になったお客様の同窓会 <杉並第2小学校6年3組>が、当店にて行われた。 会自体は10人位の小さな、お集まりだったのですが、 皆さん、とっても楽しそうで、非常に微笑ましい光景でした。 卒業して何十年と経っても、集まれるお仲間がいるって 本当に、羨ましいですよね、皆さんもそう思いませんか? そうそう、それで思い出したんですが、皆さんは小さい頃、将来何になりたかったですか? 私は、サラリーマンの家庭に育ったので、将来自分が自営業者になるなんて、 あまり想像していなかったんですが、なぜか今の職業が居心地が良く 一体なぜなんだ?と 最近になって、よくよく小さい頃の事を思い出してみると、 思い当たる事が1つ、それは、 私のそばには常に物を作っている人が 居た様な気がするんですよね。 と言うのも、私の実家は、隣に祖母の家、その隣に祖母の妹が住んでおり、 私は小学生になるまで、大体1日の大半を、この祖母の家か祖母の妹の家で 過ごしておりました。そして、祖母の妹は独り身で自宅で小さな洋裁店を 開いておりました、私の記憶では、お客様は大体いつも決まった方で、親子(母娘)で 通われてる方が多かった様な気がします。 私は、いつも、その祖母の妹が、お客様の採寸をしたり、 仮縫いをしたり、ミシンをカタカタとかけている横で、 自分も職人になった気分で、要らない生地を貰っては、大きなハサミで裁断の真似事を してみたり、チャコペンで布に線や絵を書いてみたりと、大忙しでした。 そして飽きると、金魚に餌をあげてみたり・・・ 絶対にいじってはいけないと言われている針を触ってみたり、 特に頭の部分が丸くて色々な色彩がある待ち針は、子供には興味深々でしたね しかし、これだけは、なかなか触らせて頂けませんでしたけどね。オホ 今思い出すと、私は、知らず知らずのうちに、この祖母の妹の小さな小さな作業場から 物を作ると言う事の楽しさや大変さを教えて頂いた様な気がしています。 そう言えば、もう一つ思い出した事が・・・ それは大体いつも夕方、作業が一段落すると、必ず隣の祖母の家に、 一緒にお風呂を貰いに行き<自宅にもお風呂はあったんですけど> その後は、祖母が毎回用意しておいてくれる ビン入りのキリンレモン又は三ツ矢サイダーを1本飲んで、 今度は、祖母と一緒に『江戸を斬る』や『水戸黄門』や『暴れん坊将軍』を見て帰宅。 なぜか、当時の私は、 この祖母とテレビ番組の趣味が共通しており、 この内どれか1つが始まると、必ず『始まったよー』とお呼びがかかり 毎回、2人で真剣に番組を見て、見終わった後は、感想会を開き 今日の紫頭巾の活躍は、凄かったとか、 今日は紫頭巾、危なかったね、などと話し込んでおりました。 ちなみに、当時、紫頭巾役は、松坂慶子さんでした。オホ と何だか、今回は同窓会の話題から飛びに飛んだ話題になってしまいましたが もうすぐゴールデンウイークですし、たまには皆様も、 自分の小さい頃の事をじっくり思い出してみるのも良いかも知れませんよ? 色々な発見や新しい考え方が生まれるかも知れませんしね? 追伸・最近、六本木に移転してきた頃に丁度転勤になってしまったお客様が、 何組か『東京へ戻ってきました』とか、『やっとそちらにに戻れます−』などと、 わざわざお店まで報告に、いらして下さる。<中には営業の仕事の途中で顔を出してくれた お茶目な方も要らしたりして> その度に、その心遣いに非常に感謝させられます。 長い人生、皆さん色々な事情で、なかなかお店に来れない時期もあると思いますが、 長らく来れなくとも、気兼ねなく来れる時に、顔を出してくださいね。 シェフ共々、心よりお待ちしております。薗部より それから、今週は立派なホワイトアスパラガスが入荷しております。 是非アスパラ好きの方はお見逃し無く。それではまた。
■2006 1/1(日)2006・新年
■2005 5/2(月)ポワン・ドゥ・デパーオリジナル大人の為のロールケーキ