フランス料理店・ポワン・ドゥ・デパー Point de départ
普段あまりお話できないような 私達のお料理やお店に対する考え方 などを、今までにあった出来事 なども交えながら、色々と書いていこうと思っております。 なかなか、ご理解頂けない事も、 あるかと思いますが、面白おかしくご覧いただけたら幸いです。
『桃のパフェ・ペッシュ・メルバ風・オリジナルアレンジ編の巻』
今回は、当店もお陰様で7月14日にて、満14周年を迎え、いよいよ15年目に突入 という事で、シェフが一番お得意のトラディショナルフレンチの中で、色々と自分達なりに アレンジした物を少しづつ登場させ皆様にご紹介していければという事で、 今月は、そろそろ桃の季節ですし、桃を使って、フレンチ好きならきっと1度は耳に した事がある、19世紀に活躍された偉大な料理人エスコフィエさんが、 ロンドンのサヴォイホテルの料理長に就任された時にオーストラリア人のオペラ歌手 ネリーベルバさんを記念して1893年に作り出した有名なデザート ペッシュメルバ<桃のシロップ煮とバニラのアイスクリームとフランボワーズのソースを使ったデザート>を自分達の感覚で何度も試作を重ねた上で少々アレンジした物を 登場させてみました。 そもそも、家のシェフは昔から、本はよく読むのですが人様が作ったお料理やレシピを そのまま作ると言う事は、どーも肌に合わないようで、どのお料理もなるべく 自分達で案を出し合い、何度も試作を繰り返し最終的に納得のいった物を、 お客様へお出しするというスタイルをとるのがお好きなようでして・・・ がしかしこれが、一番時間と研究費が掛かって私的には大変なんですけどね、トホホ という事で、今回も昨日までは、実は違った組み合わせで、この桃のパフェを出して いたのですが、サービスが終わった後に最終的にもう一度2人で試食した結果、 どーもパフェの中に入っているスポンジ生地と赤い桃ムースが 単品デザートとしては良いけれど、食後のデザートとしては全体的な バランスを考えると、どーも、もそっとしてしまい 印象がスッキリしないように思え納得が出来ないよね、などと言う話になってしまい 私の脳裏には、んーこのままこの話が進むと試作が始まり・・・ うーもしかして、ねっ眠れなくなるかも?と思いつつも、昔から我々の場合 一旦自分達のお店の話になると納得がいくまで 朝まで生テレビ状態になる傾向があるため、あーどうしようと思いつつも 思わずいつもの調子でシェフに、余計な一言アドバイスをしてしまった私 『シェフ、思い切ってこのスポンジ生地とムース2つをなくすか、 もしくはもう少し酸味がある、ソースではなくジュレの様な物<ソースのままの形だと フランボワーズの酸と香を強く感じすぎてしまう気がするのでと言う私の個人的意見で> が必要なのではないかと言う意見を出してしまい、やはり思ったとおり その方向で、試作が始まりシェフは色々な物のジュレを試しだし・・・ 例えば赤ワインや・白ワイン・ロゼのシャンパン それから、ハイビスカスやローズップのハーブティのジュレなどなど 色々なパターンで試作し、その都度意見を出し合い最終的にフランボワーズのソースを ジュレに変えるのが一番酸味と香、桃とのバランスが良く、スッキリするのではないか と言う結果になり<これはあくまでも我々の個人的な意見です> エスコフィエさんが考え出した、桃のシロップ煮とバニラのアイスクリーム、 そこへ、我々が試作しオリジナルで考え出した赤い桃のムース少々と フランボワーズのジュレを加え、当店を御愛護頂いているお客様へ 満14周年を 記念して、また違った1つの新しいデザートが出来上がりました。 めでたしめでたし。と思ったら朝でした。トホホ という事で是非ご興味のある方は期間中に メルバさんになった気分で トライしてみて下さいね。 追伸・7月がお誕生日&結婚記念日のお客様へ お誕生日おめでとうございます。新しい一年も健康で皆仲良く 美味しい物を沢山食べて飲んで楽しく過ごせますように、 シェフ共々願っております。オホホ
■2006 1/1(日)2006・新年
■2005 5/2(月)ポワン・ドゥ・デパーオリジナル大人の為のロールケーキ